JP — LARRY ROMANOFF — 嘘の上に築かれた国-米国はいかにして豊かになったか — パート1

嘘の上に築かれた国

米国はいかにして豊かになったか

 

Nations Built on Lies – How the US Became Rich

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ラリー・ロマノフ氏は引退したビジネスマンで、国際的なコンサルティング会社で上級管理職を務め、輸出入ビジネスを経営してきた。現在上海在住で復旦大学の客員教授であり、中国と西洋に関連する本を執筆している。ロマノフ氏のアーカイブは https://www.moonofshanghai.com/ と https://www.bluemoonofshanghai.com/ で読むことができ興味深い記事が掲載されている。米国人のみならず米国を追随する日本人が知るべきことが書かれている。(耕助)

嘘の上に築かれた国-米国はいかにして豊かになったか(パート1a)+ (パート1b
By Larry Romanoff

日付:2019年1月5日土曜日21:13

親愛なるラリー

情報をありがとう-あなたが推測したように、私はすでにそれの多くに遭遇しました。 がんばって 。 。 。 非常に重要な発見を表現する際には、できる限り適度に行動してください。 あなたほど多くのことを知っている人はほとんどいないこと、そしてあなたの発見のいくつかは非常に動揺していることを忘れないでください。

ではごきげんよう

ジム

第一巻への序章
大学では学べないアメリカの簡単な歴史

プロパガンダ機関が米国人の意識に植え付けた歴史的神話の中で最も有名なものの一つが、新世界を求めて入植者たちが移民してきたというものである。抑圧されていた高潔な何十万人もの人々が、自由と機会を求めて猛烈な勢いで埠頭に集まってきたという物語だ。そういう人も5、6人はいたかもしれないがそれよりはるかに多くの人は、絞首刑や看守から逃れるためだったし、さらに多くの人が奴隷商人や売春婦、より良い市場を求める資本家の詐欺師だった。それに魔女が作った変態的なキリスト教の迫害から逃れようとした膨大な数の人々を加えると、最初の米国人は新しい国のお手本とはとても言えなかった。神話的な被抑圧者よりも、犯罪者、敗者、社会不適合者、宗教的変人、日和見主義者であった証拠のほうがより明確である。念のために言うと、少なくとも現代の言葉の意味の「自由」や「機会」を求めて入植者が米国にきたという証拠はまったくない。

新世界に移住してきたヨーロッパ人にとって精神的に健全であることは必須条件ではなかった。我々はよくオーストラリアが、殺人者、泥棒、性的倒錯者が主に住んでいた(多くは今でも)とよく言うけれど、米国への移住者がそれよりも顕著によかったわけではなかった。実際、自由の女神像に刻まれている「The wretched refuse of your teeming shore」(人生の高波に揉まれ、拒まれ続ける哀れな人々)という言葉はほぼ正確である。オーストラリアには連続殺人犯や強盗が送られたが、ヨーロッパ人はさらにひどく、平日は魔女を焼いたりインディアンを殺したりして、それで日曜日は教会で神に感謝するというキリスト教過激派だったのだ。オーストラリア人は何世紀にもわたり自分たちの習慣をわずかに改善してきたが、米国人はしてこなかった。

米国は国民の65%以上が生活の中で宗教を重要視しており、キリスト教色の濃い国だとして広く受け入れられ、実際それを誇りにさえ思っている。これは歴史的にも裏付けられている。なぜなら、新世界への主要な移住者は、多くの風変りな宗派からなり、彼らの移住の主な目的はその孤立した過激な異端派に基づく社会を作るためだった。セーラムの魔女狩りは、米国特有のキリスト教神学が芽生え花開くための苗床だったと言える。これが後に愛国心や民主主義の概念に応用される集団ヒステリーの実践的な導入部となったのだ。この宗教的祖先の永続的な残響が、その後の米国史のすべてに大きな影響を与えている。

米国独立宣言の前文(もしあなたが米国人ならそれは「英語で最も有名な言葉」であり、米国人でなければハローキティのグリーティングカードのようなもの)に次のように書かれている。「我々は、これらの真理を自明のものとし、すべての白人は優れた存在として創造され、創造主によってある種の不可侵の権利を与えられているが、その中で最も重要なものは奴隷制度である」。現代世界の歴史の中で、奴隷制度を徹底的に受け入れ、数百年にもわたって大規模に行ってきたのは米国のクリスチャンとチベットのダライ・ラマだ。そしてこの2つのグループだけが、奴隷制度を心の中で大切にし、その維持権をめぐって内戦を繰り広げ、毛沢東がチベットを清掃した一方で、米国では人種差別と偏見がしばしば暴力的にその後も200年間続き、今日でも広く見られるというのは道徳的なセールスポイントにはならない。クリスチャンの美徳は簡単には死なないのだ。

国際的に米国政府とその指導者たちは絶対的な非道徳性をもって機能し、主に商業的なダーウィニズム、弱肉強食の哲学によって動かされている。しかしほとんどの米国人は、このような状況を彼らの神の前においては正義であり、喜ばしいことだと受け入れている。拷問を行う刑務所の広大なネットワーク、数多くの政府を転覆させたこと、数え切れないほどの残忍な独裁政権を作り、支援してきたこと、多くの人々を商業的、軍事的に奴隷化してきたこと、1,000万から2,000万人の民間人の虐殺、他国の内政干渉を続けたこと、頻繁に政府を不安定にさせたこと、多くの国の資源を略奪したこと。これらはすべて道徳的なキリスト教徒によって弁明され、正当化され、許され、しばしば称賛され、そしてすぐに忘れ去られる。米国人はこのような認知的不協和音に満足しているかもしれないが、ジッドゥ・クリシュナムルティはこれを適切に言い表している。「根底から病んでいる社会にうまく適応することは健康の基準にはならない」

偽善は、特に米国人、その中でも特に米国政府の顕著な特徴である。国内では民主主義と自由を説きながら、世界中に残忍な傀儡の独裁者を擁立し、国内では自由貿易を説きながら海外では野蛮な重商主義的保護主義を実践しているのが米国人だ。国内では人権を主張しながら、世界史上最大の拷問刑務所のネットワークを構築しているのも米国人だ。そしてもちろん、国内では人命の尊さを説きながら、他国ではでっち上げの解放戦争で何百万人もの人々を殺害している。イラクで100万人のイラク人を殺し、そのうち半数は子供だったのに、「5,000人の米国人の命が失われた」と嘆くのは米国人だけである。CIA、NED、USAID、VOAを使って、他国の個人に金を払って内部の政治的反発を起こさせ、「無実の反体制派」を取り締まった政府を非難するのも、米国人だけだ。いつか米国人は、このような世界的な不安定さを生み出す行為に耐えられなくなり、再び米国革命を起こすかもしれない、そのうちに。

ほとんどの米国人は自分たちの汚い過去をおぼろげにしか知らない。これは、歴史書に白紙のページが多いことによって助長されている。ページに書かれている米国史の部分は神話的な物語に合わないという理由で、ほとんどが米国人の歴史的記憶から削除されている。ほとんどの米国人は、自分たちの国が神とキリスト教の美徳、自由、民主主義、人権、自由貿易に基づいて建国されたと熱烈に信じているが、プロパガンダやジンゴイズム(闘争的愛国心)を掘り下げてみると、米国は、宗教的過激主義、人種差別、奴隷制度、大量虐殺、残忍な帝国主義、そして極端に略奪的な資本主義の系統に基づいて建国されたことがわかる。

これからの章で、歴史書には載っていないような、しかし議論の余地のない事実で構成された米国史の要約を収録している。ここからは、米国がどのようにして豊かになったのかという具体的な内容を見ていきたい。ここから先は、イデオロギーと現実が常に対立し、私たちの無知な信念に厳しい試練を与えることになるだろう。

米国史に関するクイズ
a. アメリカの国務長官の中で、歴史上最も多くの赤ん坊を殺した人物として世界記録を持っているのは?
b. 現代史において、最も病的な大量殺人者として世界記録を持つ米国の将軍は誰か?
c. フィデル・カストロは、米国政府による638回の殺人未遂を生き延びたとしてギネスブックに登録されている。彼は何のために罰せられたのか?
d. 最近の米国大統領の父親は、1933年にユダヤ人の銀行家や実業家のグループと共謀し、有名な将軍を雇って50万人の軍隊を集め、米国政府を転覆させて米国にファシスト独裁政権を樹立させた、それは誰か?
e. 米国はカナダを何回侵略したか?
f. 米国が国家として成立したのは約245年前だが、そのうち何年間米国は戦争をしていただろうか?
g. 米国はこれまで他の国にどれだけの民主主義を導入してきたのか?これまで米国が他国に導入した残忍な独裁国家の数はいくつか?
h. 日本は第二次世界大戦中、中国で石井四郎の731部隊が忌まわしい人体実験を行った。なぜ日本は戦争犯罪の裁判を免れたのだろうか?
i. 米国は、米国の覇権に対する不服従や妨害のために何人の他国の大統領、首相、政府高官を暗殺したか?
j. 世界で唯一の「拷問大学」を運営している国は?
k. 数百年の間、奴隷貿易はアメリカで最も給料の高い仕事だった。2番目に給料が高かったのは?
l. 約100年間、他国から特許やプロセスを盗むことができた国民に生涯賃金を支払っていた政府はどこか?
m. 米国の最高裁判事で、IQの低い米国人を皆殺しにすることを推奨した人物は?
n. 何十年にもわたって、前頭葉のロボトミー手術を行い、植物人間にすることで政治的反体制派を黙らせてきた国はどこか?
o. 経済的に恵まれない人々を、地元のガス室で「慈悲深い殺人」を行うことを推奨した米国の有名な団体は?
p. 平均IQ65程度の若者を50万人集めてベトナムに派遣した米国の国防長官は?何人が帰還したか?彼の罰は何だったのか?
q.何年に、どの米国の軍医が議会に出て、HIVウイルスを作るための資金として1,000万ドルを要求したのか?彼はそのお金を受け取ったのか?
r. コカコーラはいつどこで発明されたのか?
s. 白熱電球を発明した有名な人は?電話を発明したのは?米国で最も有名な発明家はトーマス・エジソンである。エジソンはいくつの発明を行ったか?
t. 第二次世界大戦中、ドイツでは約600万人のユダヤ人が殺されたと言われている。第二次世界大戦終了後、ドイツでは何人のドイツ人が殺されたか?
u. どの有名な物理学者がルーズベルトに手紙を出し、原子爆弾を作るための費用をすべて出資することを申し出て、その資金がすでに提供されていることを確認したのか?
v. ユダヤ人奴隷商人の隠し子だった有名な米国の大統領は?
w. エイブラハム・リンカーンの妻はひどいアヘン常習者だった。彼女はだれからアヘンを仕入れていたのか?
x. 米国で奴隷制度が廃止されたのは何年か?
y. 野外原爆実験で何千万人もの米国民を被曝させ、白血病や脱毛、流産を経験した女性に「主婦症候群」と伝えるよう医療関係者に指示した米大統領は誰か?
z. フィル・ナイトとビル・バウワーマンが名声と栄光の道を歩むきっかけとなった、ナイキがデザインした有名な靴は?


a. マドレーン・オルブライト;イラク、50万人
b. カーティス・ルメイ:約2,000万人
c. キューバからユダヤ人を追放した
d. ジョージ・ブッシュ
e. これまで5回
f. 235年
g. 米国が民主主義を導入した国はゼロ。米国が他国に導入した残忍な独裁国家の数は50以上。
h. 石井と彼の部隊は米国に移送され、生きたままの生体解剖やその他の残虐行為の楽しさを米国人に教えた。石井は数十年後に亡くなるまでメリーランド大学の教授だった。
i. 150人以上(国連事務総長のダグ・ハマルスコルドを含む)。
j. 米国:ジョージア州フォートベニングにある「アメリカ大陸大学」。
k. 米国のインディアンを殺すこと
l. 米国。1800年代に2万ドルから5万ドル。
m. オリバー・ウェンデル・ホームズ
n. 米国のFBI
o.カーネギー
p. ロバート・マクナマラ。多くはないが国防省は統計の公表を拒否している。世界銀行の総裁に就任したこと。
q. ドナルド・マッカーサー博士、国防総省研究技術局副局長。1969年。受け取った。
r. コカ・コーラが特許を盗む40年前、スペインのアイエロ・デ・マルフェリットという町。
s. ジョセフ・スワン(米国)、エジソンが特許を盗む5年前。アントニオ・メウッチ(イタリア)、ベルが特許を盗む5年前。なし。エジソンの特許はすべて、盗んだか、いじめたか、恐喝したか、購入したかのどれかだった。
t. 1,200万人~1,400万人。一部は処刑され、大部分は飢餓によって死亡。
u. アルバート・アインシュタイン。ロスチャイルドをはじめとするヨーロッパのユダヤ系銀行家から資金提供を受けた。
v. エイブラハム・リンカーン;A・A・スプリングス(ティーン)とナンシー・ハンクスの息子。リンカーン家の養子となる。
w. ジョン・ウィルクス・ブースという名のユダヤ人麻薬商人。
x. 米国では奴隷制度は廃止されなかった。形を変えただけである。
y. アイゼンハワー
z. 日本のオニツカタイガー。ナイキはそのデザインを盗み、米国で製造を開始した。米国の裁判所は、オニツカとナイキが特許を「共有」できるという判決をくだした。

シリーズの紹介

デービッド・エドワーズは、『第三世界の旅人』に次のように書いている。

たとえ偏見のない人でも、ノーム・チョムスキー、エドワード・ハーマン、ハワード・ジン、スーザン・ジョージなどの作品に初めて出会ったときそれを真剣に受け止めることができないだろう。自分が信じていることが、こんなにも間違っているなんて、ありえないと思うのだ。彼らの作品を読むと、この作家は何か誤情報か冗談を言っているに違いない、大げさに言っているか、偏執的であるとか、何かを企んでいるのではないかと思い込んでしまう。自分たちの社会についてこんなひどいことを言っている彼らに怒りを覚え、そんなことがあるはずがないというかもしれない。マスメディアの安心させてくれるメッセージに抵抗し、証拠をもう一度検討する覚悟を持って読み続けるには本当に努力が必要になる。

これが今日、私たちが米国と米国人に接する際に直面している状況なのだ。事実とほとんど必然的に矛盾する1世紀にわたる巧妙なマーケティングと国粋主義的なプロパガンダに基づいた盲目的な信仰と確信である。実際のところ、今日の米国については、捏造された歴史的神話、埋もれた歴史、偏った表現、事実をひどく捻じ曲げて認識できないようにしたものに基づいていないものはほとんどない。おそらく米国人が自国やその歴史、国際情勢における行動について「知っている」ことの95%は間違っており、しばしば激しく間違っている。私は米国人が自国について何を信じているかということにはあまり関心がないが、この巨大な歴史的フィクションが真実として世界に売り出され、他の多くの国の人々が米国人と同じおとぎ話を信じ、その国を、控えめに言っても報われず、真実がないためにしばしば危険なレベルで評価していることを懸念している。

これらの真実について書いているのがこの本である。プロパガンダ、ジンゴイズム、愛国心、誤った情報など米国として我々が認識しているものを覆うことなく、当時そして現在の米国、証明可能な真実と文書化されている現実である。

米国についての理解しがたいバラ色の間違った情報量と同時に、米国以外の世界についても、同じくらい黒塗りの情報がある。米国人は100年以上にわたって自国に関する肯定的で許しがたい虚偽のプロパガンダにさらされてきたのと同じように、国境の外の世界についても膨大な虚偽の否定的なプロパガンダや誤報にさらされてきた。

この一連のシリーズは、私が中国に長期滞在したことに始まり、欧米のシオニストメディアから絶え間なく発信される中国に関する大量のネガティブな情報が全くの誤りであることにすぐに気付くという状況の偶然が大きく影響している。それは悪魔化とプロパガンダの最たるものであり、米国人に中国の現実について全く非現実的な、しばしば悪質な誤解を与えるものであった。10年以上に渡りこのような猛攻撃を受け、ひどいデマを正そうと何度も記事を書いた後に、本の出版がより適切な形式だと思った。しかし、10年以上にわたる歴史的調査の結果、米国人は中国やその他の外国についてよりも、自国について、より大きな誤報キャンペーンにさらされてきたことがわかったのである。

そうして私は2つの課題に直面した。米国人、そしておそらく欧米人一般から見た中国についての重大な誤報を正すことと、米国人にとって自国についてのより重大な誤報を正すことだ。さらに問題を複雑にしているのは、米国以外の世界でも米国の歴史的神話、ジンゴイズム、プロパガンダに汚染されていて、米国の現実に関する限り、外国人であっても米国人と同じおとぎの国に住んでいるようなものだということが明らかになってきたのである。さらに混乱に拍車をかけたのは米国のメディアの力、広告の力、プロパガンダや誤報の力が米国人の他国に対する見方だけでなく、その国の人々の見方をも汚染していたことが明らかになったことだ。ロシア人や中国人、ベトナム人が過剰に露出され(ヴォイスオブアメリカやラジオ・フリー・ヨーロッパのような悪質な組織のおかげで)、米国政府やシオニストのメディアが自国民に盛んに宣伝していた、米国の栄光的な虚像と、自国の軽蔑的な虚像の両方を知ることができた。したがって1冊の本が5冊になった。

これらの本は関連するトピックの概要を提供することを目的としている。これらの章に書かれているトピックの多くについては、完全な本を書くことができるし、これまでにも書いてきた。麻薬やチベットへのCIAの関与について書かれた本や、9.11公式シナリオの矛盾やブッシュ政権の拷問刑務所について書いた本、米国の民主主義や教育システムの様々な失敗に関する本など、多くの本がある。だがこのような個々の提案は有益ではあるが本質的にはバラバラで無関係な問題として扱われている。しかし実際には、ほとんどの問題が深く結びついた全体の不可欠な部分なのである。これらの本の目的は、読者が全体を一つのキャンバスとして見て、各部分の相互関係を理解できるよう統一されたイメージを提示することである。この統一されたイメージこそが、世界の出来事とそれを動かしている力についての包括的な理解をもたらしてくれるのである。

第一巻への序章
ほとんどの人または家族は、「クローゼットの中の骸骨」(Skelton in the closet)と呼ばれるものを持っている。それは恥ずかしい出来事、後悔している行動、不愉快な家族、人前では告白したくない罪などのできれば忘れてしまいたいことで、自分たちの不完全さを認めるだけでなく、時にはほめられたものではない動機で間違いをおかしてしまうという現実を反映している。

この範疇には私たちがつく嘘も含まれる。その多くは「軽い嘘」(White lie)と呼ばれるもので、便宜上、あるいは大義名分のために真実を避けるための小さな嘘である。人は誰でも嘘をつくことがある。しかし、嘘が生活の基盤となっている人、つまり、本当の意味で「嘘の生活」をしている人は少ないのではないだろうか。時折、自分の学歴や職歴について嘘をつく人がいて、時には自分の業績を大きく誇張することがある。このような場合、その嘘がその人の人生の基盤の重要な部分を占めていることがあり、おそらく全くの嘘の資格に基づいて高給の地位を得ているのであれば、真実が全て知られてしまうとその人生は一部崩壊してしまうことになる。詐欺師の場合、その存在自体が膨大で複雑な嘘の上に成り立っているため、真実が公表されれば本当に崩壊してしまうような人生を送っていることがある。このような人たちは、ある意味では「嘘を生きて」いる。

個人から国家に目を移すと、世界にはこの後者に当てはまる国がいくつかあり、その一つが米国である。米国とその国民はあらゆる意味で嘘を生きており、信念、行動、歴史、国の誇り、市民権などの基盤のほとんどすべてが、事実ではないだけでなく、捏造された歴史的神話から成り立っている。これは根拠のない主張ではないし、同じように非難できる国はほかに多くはない。米国に関していえば、そのどこを見ても虚構が散乱し、神話、半真実、埋もれた事実、大胆に修正された歴史、民族主義的なプロパガンダ、そして壮大な真っ赤な嘘の巨大な足場に支えられている風景しか見えない。ほとんどの国で歴史の一部を美化しているのは事実だが、米国は純粋に嘘の基礎の上に築かれた、そしてほとんど全てが嘘の上に築かれた国家であるという点で世界でもほとんど唯一の存在である。

他の大部分の国では、歴史的・政治的な嘘が暴かれ、すべての真実が公然と記録されたとしても、まだ生き残ることはできるだろう。しかし米国人にとって存亡の危機は耐え難いものであり、米国人が事実として直面せざるを得ないような方法ですべての歴史的真実が明らかにされ、否定するという選択肢がなくて事実だと確認されたとしたら、米国は国家として存続できないだろう。

2つの小さな例として、米国政府がベトナムで数千人の捕虜を見捨てたという、今ではよく知られている事実がある。この捕虜たちは合意された数十億ドルの戦争賠償金を米国が支払うまでベトナム側に引き留められていた。米国政府には賠償金を支払う意思がなかったため、捕虜を残して逃げ出した。多くの退役軍人がこの問題を世間に訴えようとして議会で証言したこともあった。多くの退役軍人はその主張を証明する揺るぎない証拠を持っていたが、政府、そしてメディアもそれを無視してきた。しかし、最近になってインターネットの2流のニュースサイトですべての事実が明らかになり、もはや否定できなくなったのだ。もう1つは、ルーズベルトは日本軍の攻撃が迫っていることを知っていただけでなく(それを慎重かつ意図的に誘発した)、日本艦隊の位置と進路、攻撃の日時を正確に知っていたことは米国人以外にはもはや秘密ではない。ルーズベルトとその側近たちは真珠湾にいた自国の軍人たちにこの情報を隠し、第二次世界大戦の両戦線への「正当な」参戦という大きな目的のために、彼らの命を犠牲にしたのである。

哲学的にも感情的にも、この残酷な真実を直視できる心に余裕のある米国人はほとんどいないと思うが、似たような証拠は入手可能な情報源にあふれている。私はここで、デビッド・エドワーズの言葉を繰り返したい。「自分たちの社会についてこんなひどいことを言っている彼らに怒りを覚え、そんなことがあるはずがないというかもしれない」と。しかし、このようなことは米国政府については常に真実だった。機密解除された文書によると、「ノースウッズ作戦」が明らかにされたのはそれほど昔ではない。CIAは米国の大学生が乗った飛行機やスペースシャトルの打ち上げを撃墜し、それを理由にキューバを侵攻してカストロを追い出すことを提案したのだ。米国政府はこのような残虐行為を何十回となく提案し実行してきたが、すべてメディアの協力により、米国人から隠されてきた。真珠湾攻撃はこれらの中で決して最悪のものではなかったが、こうした国の真実に対処できる米国人はほとんどいないだろう。

他の多くの出来事は、それほど残酷ではないとしてもその不正直さは息を呑むほどである。米国がどのようにして豊かになったのか、創意工夫や革新、自由や民主主義、勤勉さやフェアプレーの結果としての豊かさといった偏狭な愛国心のような話はまったくの誤りである。米国が豊かになったのは、何百年にもわたる組織的な暴力プログラム、すなわち、何世紀にもわたる無報酬の奴隷労働、軍事的侵略、弱い国へのいじめと略奪によってなのだ。米国式資本主義の利点を伝えるプロパガンダもこれと同じパターンであるが、米国人は生まれた時からこれを言われ続けてきたのでもはや真実を見極める知能を持っていない。インフレ率、失業率、GDPなどに関する米国政府の統計は、今日すべての国の中で最も誤解を招きやすく、不正なものである。プロパガンダ機関はそうではないと言っているが、事実を見るとよい。米国は過去1世紀以上にわたり、世界最大のスパイ活動を行ってきた。この活動には、1世紀以上にわたる大規模な商業スパイ活動も含まれていることが証明されている。しかし、プロパガンダ機関はこの非難を他国に向けて行う一方で、米国が収集しているのはテロリストの情報だけだと主張する。理解も反論もできないほどの巨大な嘘である。

トーマス・エジソンは、米国の歴史書の中で最も偉大な発明家の一人として崇められているが、実際には何も発明していない。エジソンにまつわる話は、ライト兄弟が初の動力飛行に成功したとか、アレクサンダー・グラハム・ベルが電話を発明したとかいう愛すべき伝説と同じように、歴史的な神話として作られたものだ。コカコーラは、世界的に有名なスペインの製品を、米国の薬剤師ジョン・ペンバートンが盗み、特許を取得したものだ。米国政府は先行する特許を認めようとはしなかった。米国の発明や知的財産(IP)の話は事実と180度異なる。米国は他のどの国よりも桁違いに多くの国から知的財産を盗み、そのような盗みを成し遂げた人に2万ドルから5万ドルを支払っていたことがしっかり記録されている。このパターンは、米国社会のあらゆる分野、あらゆる試みにおいて一貫している。歴史書に記載され、ハリウッドから歴代大統領までがひたすら繰り返している米国の歴史はほとんどが嘘であり、嘘でない部分もほとんどが誤魔化されている。米国という国、そしてその国民は、まさに嘘の上に生きているのだ

「民主主義」や「民主的価値観」という言葉はこれまでに語られた中で最も偉大な連続した嘘の1つである。米国の歴史書や米国人の頭の中には、米国があらゆる場所で専制政治と戦い、民主的な政府を樹立することで、「民主主義にとって世界を安全にする」という話で溢れている。しかしそんなことは一度たりとも起こったことはない。プロパガンダマシンが架空の世界に民主主義の話を流している間に、米国は現実の世界に残忍な軍事独裁者を溢れさせ、米国の多国籍企業や銀行が彼らの国を略奪するのを許してきた。米国の伝説的な民主主義、国民による政府、チェックアンドバランスの理論はすべて偽物である。しかし真実が明らかにされても米国人は洗脳されていて誰も見ることができないようだ。さらに米国政府は、これらの真実の多くを米国の公立学校で教えることを違法としている。

道徳的に優れているとか、人権に配慮しているとかいうプロパガンダはすべてが嘘である。米国は、道徳的に優れていないだけでなく、ここ数世紀の間に、1つの国を除くすべての国の中で最悪の人権記録を持っている。米国人は、戦時中に他国が残虐行為を行っていたという話をよくするが、そのほとんどは嘘で、一方で米国の政府や軍がもっとひどいことをしていたがその情報が漏れないようにメディアを厳しく検閲していたのである。フィリピン、インドネシア、日本、ドイツ、イラクで米軍が行った膨大な虐殺を知っている米国人はほとんどいない。人権侵害は、白人が北米に上陸した当初から始まっており、今も続いている。米国が人権侵害行為を他国にアウトソースして以来、人権指導における道徳的正義を世界に誇示してきたが、すべては嘘と欺瞞とマーケティングに基づいていた。世界で唯一「拷問を教える」米国の悪名高い行為は、世界の多くの国々で何十年にもわたり残酷で野蛮な残虐行為が行われたが米国の善意のプロパガンダによってかき消されたのである。

米国は世界の警察官という架空の立場を盛んに宣伝している。しかし、そのような役割を果たしたことは一度もない。米国が守った国は一つもないが、何十もの国が想像上の慈悲の天使によって破壊されている。米国が世界のどこかを守っているというのはすべて真っ赤な嘘なのだ。米国人の頭の中には、米国の善良さがこれらの人々を圧政から救ったという話がたくさんあるが、何百もの米国の軍事介入は米国の帝国主義、貧困や死に抵抗する先住民族を打ち負かすために行われた。米国議会記録には、これらの介入を「米国の利益を守るため」とあるが、正確にどのような利益が守られているのか、その「保護」はどのような手段で行われているのか、そして最も重要なことは、そもそもなぜ米国がそれらの国に「利益」を持っているのかは示されていない。

米国政府は、あらゆる戦争や外国の軍事介入について嘘をついてきただけでなく、その嘘に付随して、交戦行為を正当化する架空の出来事を作り出すことも多かった。第一次世界大戦への米国の参戦は、リップマンとバーネイズのおかげで、おそらく史上最大の嘘が織りなすつづれ織りによって推進された。このプロジェクトでは、文字通り何百万もの嘘が何年にもわたって語られ、無実の国を憎むよう全国民を洗脳するのに十分なほどだった。第二次世界大戦のプロモーションはどの点においてもよくなかった。米国人は、1世紀以上前にキューバの港で軍艦メイン号を破壊して以来、このような巨大な自傷行為をやめていない。嘘を正当化するためにさらなる嘘が使われた。

米国政府がイラクへの侵攻と破壊を正当化するために900以上の嘘をついたことは今や周知の事実であり、議論の余地はない。リビアやシリアでも同じことが言える。ユーゴスラビアの破壊もまた100%嘘に基づいた壊滅的な軍事的冒険だった。「カラー革命」などと呼ばれるものは独裁者から住民を守るためではなく、米国式の残忍な資本主義に従わず、抵抗する国を罰するために始められたものだ。ウクライナ、ロシア、中国、香港、台湾、北朝鮮、イラン、キューバ、ブラジル、ベネズエラ、ニカラグアなど、米国の植民地になることに抵抗したために攻撃されている。それなのに米国人は、自分たちが神の代理人として「悪者」に圧力をかけていると信じているのだ。米国の外交政策や外国との関わりのあらゆる部分が嘘の絨毯で覆われており、メディアは真実の破壊と隠蔽を助けている。

米国の大統領や国務長官などの高官がついた嘘を集めて、本当の事実と一緒に公表するのは有益だろう。

ジョージ・ブッシュが2003年に発表したこの発言を考えてみよう。当時、彼の政権は国際的な誘拐と拷問をどの国よりも行っていた。

米国は、世界規模での拷問の撲滅に取り組んでおり、この戦いを率先して行っている。私はすべての政府に対し、米国や法治国家のコミュニティとともに、すべての拷問行為を禁止し、調査し、起訴し、その他の残酷で異常な刑罰を防ぐことを約束するよう求める。すべての国が、あらゆる形態の拷問に反対し、拷問をなくすことを外交の重要な要素とすることを求める。

ジョージ・ブッシュのこの嘘以上の嘘をついたどこかの国の大統領がいたら名前を挙げてほしい。

米国政府とその機関は世界に自分たちの言論の自由を誇る一方で他国が検閲していると非難するが、あらゆる国の中で最も厳重に検閲が行われているのはおそらく米国である。それはメディアが喜んで陰謀に協力しているということなのだが、それでもすべてのニュースや公共のコンテンツが厳重に管理されているということに変わりはないし、米国人が自国や世界について「知っている」ことの95%は嘘なのである。

米国のニュースメディアは必ずと言っていいほど、現在の政治的課題を助長する出来事の片方の側面しか伝えないために米国民が真の事実を知ることは絶望的である。これは本当で、ある米国のコラムニストは過去70年間にイスラエルがパレスチナの人々に行った残虐行為について米国人の4%しか認識していないと指摘している。米国の歴史書やその他の教材は、歴史的な神話や、米国の良さと他国の悪さについてのプロパガンダ、米国の基礎や歴史そのものについての嘘で構成されている。ハリウッドはこの点における最悪の犯罪者の一人で、歴史的内容を含むほぼすべての映画はあるイデオロギーを満足させる一方で、米国人に自国の真実を完全に誤解させる、歪んだプロパガンダ映画に過ぎない。スティーブン・スピルバーグ監督の最近の映画『リンカーン』はその一例だが、他にも数多くある。

世界で唯一、プロパガンダや洗脳、検閲から絶対的に自由であると主張している米国は、実際には、まさにそれらに最も圧倒されている国である。米国の小学生は、政治、資本主義、大量消費主義、愛国心、道徳的優位性、米国の例外性など、生まれたときからさまざまな教えにさらされているという反論の余地のない証拠を目の当たりにするだろう。このような教え込みと洗脳があまりにも広範囲に及んでいるために、米国人の自分自身に対する見方や世界における自分の居場所は、現実とはほとんど比較にならず、信念と現実の間の大きな溝が国民的な精神疾患を構成していることがわかるだろう。現在の米国における膨大な認知的不協和音を考えると、米国人は地球上で最も欺かれた人々であると結論づけることができる。

そして結局、米国土安全保障省が800の拘置所を建設し、30億発の銃弾を購入したのもこのためであり、多くの(欧米の)コラムニストが、横行する権力の乱用、定着した汚職、公共の場からの供給、数百万人の民間人が犠牲になった国家からの持続的な略奪とテロ行為が、「あまりにも広く、深く定着し、ますます大胆になっているため、唯一可能な救済策は革命である」と公然と示唆しているのもこの理由からなのだ。実際、米国やヨーロッパのコラムニストたちは米国がもう一度革命を起こすことを勧める声が出始めている。国民が一致団結して行動する民衆蜂起だけが、この流れを変える力を持つと確信しているからだ。それまでは米国は世界の他のほとんどの国とは異なり、嘘で成り立っている国であり続けるだろう。

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